「○汁△菜」とは
「○じゅう△さい」と読みます。 ○つの汁物に、△つの総菜という意味です。 茶懐石では、飯・汁・向附・煮物・焼物までを一汁三菜といいますが、これに箸洗い・八寸・香物・湯斗を加えた、 茶懐石のもっとも基本となる構成全体をさして一汁三菜ということもあります。 会席料理では、二汁八菜が標準でしょう。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「先付・突き出し・お通し」とは
それぞれ、「さきづけ」「つきだし」「おとおし」と読みます。 最初に出てくる料理のことを言います。通常は1~3品で、少量の気のきいた料理を出します。 厳密にいうと、「先付」・「突き出し」はあらかじめ献立の中に組み込まれている料理で、 「お通し」は、注文をしなくても出てくる料理です。喫茶店でいえば、最初に出てくる水が 「お通し」にあたります。本来の「懐石料理」を「茶懐石」と呼ぶようになっています。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「前菜・前八寸・八寸」とは
それぞれ、「ぜんさい」「まえはっすん」「はっすん」と読みます。 先付、突き出しなどと同様、献立の初めに出される肴の盛り合わせのことをいいます。 本来、日本料理には前菜というものはありません。 フランス料理のように、メインになる料理が明確にある場合は、その前に食欲を増進する酒をすすめるための肴として前菜を出しますが、 日本料理ではそのすべてが酒菜であり、あるいは総菜であって、いわば全部が前菜のようなものだからです。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「向付」とは
「むこうづけ」と読みます。 茶懐石の膳組で、折敷の向こう側に置くことを示す言葉で、そこに置かれる器や料理を指します。 主に魚介類のひと塩ものや、鱠(なます)と呼ばれる、生の魚介類を酢で調理した食物などが盛られています。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「煮物・炊合せ」とは
それぞれ、「にもの」「たきあわせ」と読みます。 関西では煮物といった場合、茶懐石でいうところの煮物椀をさすことが多いため、いわゆる「煮たもの」のことは、炊合せといって区別しています。 関東でいう煮物も、この炊合せと同じ意味に解釈されることもありますが、厳密には両者は異なります。 炊合せとは、材料それぞれを別々に煮て、それらをひとつの器に盛り合わせたものをさします。 関東で煮物といった場合には、大煮物と小煮物に分類されます。 大煮物とは、一つの材料を大きな鍋で長い時間をかけて煮たものをさし、小煮物は、色々な材料を一緒にして少量を即席に煮たものをいいます。 通常、会席料理では小煮物を煮物と称しますが、炊合せも煮物と称されることがあります。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「刺身・御造り」とは
それぞれ、「さしみ」「おつくり」と読みます。 刺身とは、生で食べる料理のことですが、一般には洗い・湯引き・焼き霜なども刺身といわれています。 式三献といわれる儀式料理で、三献めの肴として供された腸煎(わたいり)が、今日の刺身にあたると考えられています。 腸煎とは、鯉の身を生のまま四角く切って、器に重ねて盛り、鯉の鰭(ひれ)を刺した料理です。 何の魚の身であるかが一目でわかるように、鰭を刺す習慣がありましたが、ここから生まれた語が、刺身だといわれています。 しかし今日、身を刺すという言葉を忌み嫌がって、作り・作り身・造り等と呼ぶことが多くなっています。 花柳界などでは、同じ理由から「差味」・「生」などという表現も用いられています。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「焼物」とは
「やきもの」と読みます。 読んで字のごとく、食材を焼いて調理したものです。主に魚の切り身を用いますが、野菜の場合もあります。 魚の場合は骨を除き、大きさや形も、取り分けやすく食べやすいように配慮しています。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「吸物・汁物」とは
それぞれ、「すいもの」「しるもの」と読みます。ご飯を食べるための汁物のことを「汁物」といいます。 これに対して、酒を飲むための汁物は「吸物」といいます。会席料理では、食事とともに最後に出される汁物を「止椀(とめわん)」と表現されることがあります。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「香物」とは
「こうのもの」と読みます。一般に、お新香をいまします。通常は2~3種類の漬物を盛り合わせます。会席料理では、最後の食事とともに出されます。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)
「揚物」とは
「あげもの」と読みます。読んで字のごとく、食材を油で揚げて調理したものです。 揚物には、材料をそのまま揚げる素揚げや、小麦粉や片栗粉などをまぶして揚げる唐揚げ、その他の食材をまぶして揚げる変わり揚げがあります。 天ぷらは、小麦粉を主とした衣をつけて揚げる料理をいいます。 (凸版印刷株式会社 日本料理献立百科 参照)